- かぜ(急性上気道炎)
- インフルエンザ
- RSウイルス感染症・ヒトメタニューモウイルス感染症
- アデノウイルス感染症
- 溶連菌感染症
- 新型コロナウイルス感染症
- 突発性発疹
- ヘルパンギーナ・手足口病
- おたふくかぜ(流行性耳下腺炎)
- みずぼうそう(水痘)
- りんご病(伝染性紅斑)
- ヘルペス性歯肉口内炎
- マイコプラズマ感染症
- 百日咳
かぜ(急性上気道炎)
病気について
かぜは、鼻水・咳・発熱を主な症状とする病気で、原因のほとんどはウイルス感染症です。
多くの場合は、お子さん自身の免疫力によって自然に治ります。
ただし、肺炎や副鼻腔炎などの細菌感染症が後から合併することがあります。
そのため、症状が長引く場合や悪化する場合には再診が必要です。

治療
十分な休養と対症療法(症状を和らげる治療)が基本です。
ウイルスには抗菌薬(抗生物質)は効果がありません。
不必要な抗菌薬の使用は、耐性菌の増加や副作用の原因となるため、必要な場合にのみ使用します。
<ご家庭での対応>
- 解熱剤
- 発熱は体が病原体と戦うための自然な反応です。無理に熱を下げる必要はありません。 発熱そのものが脳に障害を起こすことは通常ありませんが、元気がなくぐったりしている、眠れない、つらそうな場合には解熱剤を使用してかまいません。
こんなときは早めの受診を
・生後3か月未満の発熱
・発熱が5日以上続く
・呼吸が苦しそう
・ゼイゼイしている(肩呼吸・陥没呼吸)
・咳が強く眠れない
・哺乳量が著しく減っている
・水分が十分にとれない
<登園・登校の目安>
解熱後24時間以上経過し、元気に過ごせる状態
インフルエンザ
病気について
高熱を伴うことが多く、咳、鼻水、頭痛、筋肉痛、関節痛、嘔吐などを認めます。
発熱は4〜5日程度続くことが一般的です。
治療
発症後48時間以内であれば抗インフルエンザ薬が有効な場合があります。
ただし、薬を使用しなくても自然に回復することが多くあります。
<ご家庭での対応>
- 異常行動への注意
- 発熱時に幻覚、錯乱、突然走り出すなどの異常行動がみられることがあります。異常行動がみられる場合は一人にせず、安全を確保しましょう。
こんなときは早めの受診を
・高熱が7日以上続く
・水分が十分にとれない
・呼吸が苦しそう
・異常行動が続く
・けいれん
・意識がはっきりしない
<登園・登校の目安>
発症後5日を経過し、かつ解熱してから、小学生以上は2日経過後で、小学生未満は3日経過後
RSウイルス感染症・ヒトメタニューモウイルス感染症
病気について
かぜの原因となる代表的なウイルスです。
発熱、鼻水、咳が長引きやすく、乳幼児では細気管支炎となり、ゼイゼイした呼吸になることがあります。
症状が強い場合は入院が必要になることがあります。
治療
ウイルス自体に効く特効薬はありません。
症状に応じて気管支拡張薬の吸入や内服を行います。
<ご家庭での対応>
- 鼻水吸引
- 鼻水によって哺乳しにくい場合や眠りにくい場合は、鼻水吸引が有効です。
- 湿度管理
- 乾燥を避け、過ごしやすい湿度を保ちましょう。
こんなときは早めの受診を
・呼吸が苦しそう
・ゼイゼイしている(肩呼吸・陥没呼吸)
・眠れないほど呼吸が苦しい
・母乳やミルクの飲みが普段の半分以下
<登園・登校の目安>
解熱し、咳や鼻水が十分に改善した状態
アデノウイルス感染症
病気について
高熱で始まり、発熱が4〜5日続くことが多い感染症です。
扁桃腺に白い膿が付着することがあり、鼻水や咳を伴うこともあります。
また、結膜炎(流行性角結膜炎)、咽頭結膜熱(プール熱)、胃腸炎などさまざまな症状を起こします。
治療
ウイルス自体に効く薬はありません。
結膜炎がある場合は点眼治療を行います。
<ご家庭での対応>
結膜炎症状が強い場合や長引く場合は眼科受診をご検討ください。
こんなときは早めの受診を
・発熱が7日以上続く
・水分が十分にとれない
<登園・登校の目安>
解熱後24時間以上経過していること
ただし、流行性角結膜炎は目の症状消失後、咽頭結膜熱は症状消失して2日経過後
溶連菌感染症
病気について
溶連菌という細菌による感染症です。
のどの痛み、発熱、体の発疹を認めることがあります。
まれに2~3週間後に、腎炎やリウマチ熱などの合併症を起こすことがあります。
治療
抗菌薬を10日間内服します。
症状が改善しても途中で中止せず、処方された分を最後まで服用してください。
<ご家庭での対応>
- 兄弟姉妹への感染
- 兄弟姉妹に同様の症状がみられた場合は受診してください。
こんなときは早めの受診を
・抗菌薬開始後2日以上たっても解熱しない
・のどの痛みが強く水分が十分にとれない
・尿が赤い
・顔や足がむくむ
・尿量が減る
<登園・登校の目安>
抗菌薬開始後24時間以上経過し、解熱していること
新型コロナウイルス感染症
病気について
小児では重症化することはまれで、多くはかぜと同様の経過をたどります。
発熱、咳、鼻水、のどの痛みなどを認めます。
治療
十分な休養と対症療法を行います。
こんなときは早めの受診を
・発熱が5日以上続く
・呼吸が苦しそう
・水分が十分にとれない
<登園・登校の目安>
発症から5日以上経過し、解熱後24時間以上経過して元気な状態
突発性発疹
病気について
ヒトヘルペスウイルス6型・7型による感染症です。
多くのお子さんが2歳までに一度は感染します。
3~4日程度の高熱が続きますが、鼻水や咳などの症状は目立たないことが多いです。熱が下がると同時に顔と体の中心部に発疹が出現し、この時点で診断がつくことが一般的です。
発疹は数日で自然に消失します。
治療
ウイルス自体に効く薬はありません。
発熱に対して解熱剤などの対症療法を行います。
発疹に特別な治療は不要です。
<ご家庭での対応>
高熱が続いても比較的元気なことが多い病気です。
つらそうな場合は解熱剤を使用してかまいません。
こんなときは早めの受診を
・発熱が5日以上続く
・水分が十分にとれない
・けいれんを起こした
・元気がなくぐったりしている
<登園・登校の目安>
解熱して元気であれば、発疹があっても登園可能
ヘルパンギーナ・手足口病
病気について
乳幼児を中心に流行する夏かぜの代表的な感染症です。
のどの奥に小さな口内炎ができ、強い痛みを伴うことがあります。
口内炎だけの場合はヘルパンギーナ、手足にも発疹が出る場合は手足口病と呼ばれます。
治療
ウイルス自体に効く薬はありません。
発熱や痛みに対して対症療法を行います。
発疹に特別な治療は不要です。
<ご家庭での対応>
のどの痛みが強い場合があります。
熱いもの、辛いもの、酸っぱいものは避け、ヨーグルト、ゼリー、プリンなどの食べやすいものを与えましょう。
こんなときは早めの受診を
・発熱が5日以上続く
・水分が十分にとれない
・元気がなくぐったりしている
<登園・登校の目安>
解熱し、普段どおりの食事や水分摂取ができる状態
おたふくかぜ(流行性耳下腺炎)
病気について
ムンプスウイルスによる感染症です。
感染してから発症するまで2~3週間かかります。
耳の下(耳下腺)が腫れ、痛みを伴います。
治療
ウイルス自体に効く薬はありません。
痛みや発熱に対する対症療法を行います。
予防にはワクチン接種(1歳と年長時)が有効です。
<ご家庭での対応>
- 合併症に注意
- まれに髄膜炎、難聴、精巣炎、膵炎などを合併することがあります。
こんなときは早めの受診を
・強い頭痛があり何度も吐く
・お腹を強く痛がる
・睾丸を痛がる
・聞こえにくさがある
<登園・登校の目安>
耳下腺の腫れが出現してから5日を経過し、全身状態が良好であること
みずぼうそう(水痘)
病気について
水痘・帯状疱疹ウイルスによる感染症です。
非常に感染力が強く、全身に赤い発疹、水ぶくれ、かさぶたが次々と出現します。
頭皮にも発疹が出ることが特徴です。
治療
必要に応じて抗ウイルス薬を使用します。
かゆみに対して塗り薬を使用します。
予防にはワクチン接種(1歳と1歳半時)が有効です。
<ご家庭での対応>
入浴は可能です。
皮膚を清潔に保ちましょう。
こんなときは早めの受診を
・発疹が赤く腫れて膿をもつ
・高熱が続く
・元気がなくぐったりしている
<登園・登校の目安>
すべての発疹が痂皮(かさぶた)になった後
りんご病(伝染性紅斑)
病気について
ヒトパルボウイルスB19による感染症です。
両ほほが赤くなる特徴的な発疹がみられます。
手足にはレース状の発疹が出現します。
発疹が出た時期には感染力はほとんどありません。
治療
ウイルス自体に効く薬はありません。
発疹に特別な治療は不要です。
<ご家庭での対応>
妊婦さんが感染すると胎児へ影響することがあります。
周囲に妊婦さんがおられる場合はお伝えください。
こんなときは早めの受診を
・高熱が続く
・かゆみが強い
・全身状態が悪い
<登園・登校の目安>
発疹があっても元気であれば登園可能
ヘルペス性歯肉口内炎
病気について
単純ヘルペスウイルスによる感染症です。
歯ぐきの腫れや出血、口内炎による強い痛みが特徴です。
発熱を伴うこともあります。
治療
抗ウイルス薬を使用します。
<ご家庭での対応>
口の痛みが強い場合があります。
ヨーグルト、ゼリー、プリンなど刺激の少ない食べ物がおすすめです。
こんなときは早めの受診を
・発熱が5日以上続く
・水分が十分にとれない
・元気がなくぐったりしている
<登園・登校の目安>
解熱し、水分や食事が十分にとれる状態
マイコプラズマ感染症
病気について
肺炎マイコプラズマによる感染症です。
咳が強く長引くことが特徴で、肺炎を起こす場合があります。
潜伏期間が2~3週間と長く、家族内で順番に発症することがあります。
治療
マイコプラズマに有効な抗菌薬を使用します。
<ご家庭での対応>
家族に同様の症状が出た場合は受診をご検討ください。
こんなときは早めの受診を
・抗菌薬を使用しても改善が乏しい
・咳き込みが強く息苦しい
・水分が十分にとれない
<登園・登校の目安>
解熱し、咳が十分に軽快している状態
百日咳
病気について
百日咳菌による感染症です。
初期はかぜと区別が難しいですが、次第に激しい咳発作が長期間続くようになります。
乳児では重症化しやすく注意が必要です。
治療
百日咳に有効な抗菌薬を使用します。
乳児では入院治療が必要になる場合があります。
<ご家庭での対応>
乳児への感染を防ぐことが重要です。
家族内で咳が続く場合は受診をご検討ください。
こんなときは早めの受診を
・咳が激しく息ができない
・呼吸が止まりそうになる
・顔色が悪くなる
・哺乳ができない
<登園・登校の目安>
抗菌薬開始後5日を経過していること
